ネウロと弥子に和歌を詠んで頂いた
- ネウロの和歌
- 訳文、解説
- 弥子の返歌
- 訳文、解説
※急に! かけ詞というものに挑戦したくなってやってしまいました。文法と活用形は適当なので、余り突っ込まないで頂ければ。
『ネウロに和歌を詠んで頂いた』
やすしげに澪標(みおつくし)抜きほころぶを
結び込めしが我が女郎花(おみなへし)
ネ「まぁ……こんなモノか」
弥「あ、何か以外と普通じゃん。もっと酷い事書かれると思ったよ」
ネ「ククク……。どうだろうな?」
弥「何、その含みの有る笑い方……。もしかして、何か変な意味でもあるの、コレ?」
ネ「フン、自身で辞書なり何だり引けばいいだろうに」
弥「いたっ!? もー、分かったわよっ!」
現代語訳と解説
訳1:
やすやすと、澪標の背を越えて。
(つぼみを)ほころばせたのを閉じ込めたのが、僕の女郎花なのですよ。
訳2:
やすやすと、身を尽くして抜きん出て。
(我が輩の)誇りとなったのを、閉じ込めたのが我が女なのだ。
澪標=水路の杭。和歌では「身を尽くし」にかける。
ほころぶ(綻ぶ)=蕾が少し開く
ほころふ(誇ろふ)=誇りに思う
女郎花(おみなへし)=花。和歌ではよく女性に例えられる。
結び込む=閉じ込める
弥「ネっねねっ、ネウロっ!?」
ネ「ほう……。意味の把握までに1時間か。貴様にしては早いことだな」
弥「何なのよこれっ!? 何でわざわざ意味が2重にしてあんのさ!!」
ネ「ム、掛詞を使ってこその和歌だろうが」
弥「……相変わらず、変な所で凝り性なんだからっ」
ネ「で? 返歌はどうした」
弥「返歌?」
ネ「歌を詠まれたら歌を返す、最低限の礼儀だろうが」
弥「いたたたっ! わーかったって、書けばいいんでしょ? 書けば! ……全く、人のこと
雑草呼ばわりしてさぁー」
ネ「………」
弥「ちょっ!? なんなのよ! 何で無言で頭握るのっ! 痛い痛い痛いっ!?」
-----------------
愛に気づいて下さい。
『弥子の返歌』
たやすくと花を呼ぶこゑ軽むれど
つめらる時の苦しきかな
弥「ネウローできたよー」
ネ「……フン」
弥「ちょっ!? 一瞥して床に捨てないでよっ。これでも結構頑張ったんだからねっ」
ネ「ほう……」
弥「うっ……。無言でしげしげ眺められても、それはそれで困るんだけど……」
ネ「……ヤコ」
弥「な……何よ?」
ネ「ここに詠まれたものは全て、貴様の養分となるものだ――忘れるなよ、何一つ」
弥「うん……分かってるよ。
…って、何か今、さりげに雑草扱いされたような……」
ネ「フハハ、気のせいだろう、ブタクサが」
弥「あっ、またけなしやがった!」
現代語訳と解説
訳1:
(世の人は)『簡単に(咲いた)』なんて軽々しく花を呼ぶけどさ、
(ここまでに)重ねられた時間は苦しいものだったと思うのよ。
訳2:
(あんたは)『簡単に(進化した)』なんて私を軽く見るけどさ、
追い込まれた時は(いつも)苦しかったんだからね!!
花=この場合、ネウロの歌の女郎花
かるむ、かろむ=軽く見る、軽蔑する
時=月日の移りゆく間、その場
つめる(積める)=重ねる、積み重ねる
つめる(詰める)=対処出来ない状態に追い込む
----------
ネウロ版の「たやすく」に、たやすく噛み付いた結果。
弥子はネウロよりちょっとストレートな子
date:2008.12.14